FOX LAB 1期メンバーの声をまとめました

 

2023年10月から2024年3月まで半年かけて学んできたFOX LAB
参加したメンバーの声についてご紹介します。(公開に同意したメンバーのみ)

(2023年10月29日海キャンプの様子)
https://www.youtube.com/watch?v=URRQ5kwlT1g

 

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仲里 幸剛 沖縄県内公立中学校特別支援コーディネーター

インクルーシブ教育についての学びを得たいために参加しました。民間で福祉に従事し、その後、公立中学校で特別支援コーディネーター、特別支援学級の担任をしています。
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障がいの有無に関係なく、こどもたちが社会で自己実現できるための力を養うことができる場をつくること。放課後等デイサービスにて、プロジェクト型学習を中心に多くの価値と出会い、学び、達成感を得ながら、力を身につけていく場所を作ります。

 

N. I. 兵庫県立高校教諭 

防災教育に関わる中で、インクルージョンの大切さに気づくことができた。そして、このことが民主主義を形成する基盤となると思っている。全ての人に陽が当たる社会の実現に向けて、今日も教育現場で頑張りたい。
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Feel度Walkを生徒や同僚と一緒に楽しみたい。まずは感性を目覚めさせるところから。

 

永島 宏子 キャリア教育コーディネーター 

キャリア教育のプログラムを先生と一緒に考えて届けています。良い出会いからインクルーシブな世界を作る!というテーマに共感しました。良い出会いを作るのは自分ですが、出会うための環境を作っていくのは、大人の役割だなと。出会いの場を作るために貢献していきたいです。
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①特別支援学校への授業見学(知ることからはじめよう)
②アートコラボ 音楽で体を動かしたり、それを絵に描いたりしてアウトプットする。 その素材を使って、プロダクト(身の回りで使える小物、アート作品)

 

我部 有里 栃木県 公立小学校 特別支援学級

栃木県の公立小学校で特別支援学級を担当しています。インクルーシブ教育について学び、感覚として捉えたいと思い参加しました。「やさしいどうして?」によってその子の必要性、多様性を認めていくこと。同質性が強い今の学校で、これを子どもも大人も口先だけでなく行っていくことがインクルーシブの第一歩だと思いました。
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分離教育をしている今の小学校で、子どもたちが多様な生き方をしている人たちと出会える場の一つが居住地校交流だと思う。何も知らない興味もない「無知・無関心」から、出会って一緒に会話したり活動したりして「知る」、そしてみんなで作り上げたという一体感を感じて「仲間」という感覚になれるような活動を行ってみたい。具体的には、図工の時間にみんなで一つのアート作品を作り上げたりそれをシェアしたり。「みんな違ってみんないい」が感覚として捉えられるきっかけになったら良いと思う。

 

北林 和樹 NPO法人サニーサイド 児童ホームつくし

イエナプラン教育専門資格取得後、尼崎のNPO法人サニーサイドで、児童ホームつくし(学童)をしている。社会にある障がいと向き合い、「一人ひとりが生き生きと暮らせるまち」をビジョンに掲げる。放課後の時間における優れた取り組みを表彰する「放課後AWARDダイバーシティ賞」を2023年受賞。
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テーマは「障がいがあるとされている人も、ないとされている人も〇〇さんと呼ばれる顔の見える関係性を作るには?」です。尼崎市で、季節のイベントなどを企画し、障がいがあるとされている方、地域の方、こどもがゆるやかに集まり、催しています。そのような活動を通して、顔の見える関係性をつむぎ、「知らない、こわい、近寄らない」から「共に生きる」地域社会を目指しています。

 

吉永 明子 東京都立高島特別支援学校 教諭

現在は特別支援学校の教員をしています。FOX LABに参加した理由は、インクルーシブ教育について学び、子どもたちの出会いをデザインできるようになりたいと思ったからです。LABでの学びを通して、教員としてのあり方をじっくり考えました。障がいのあるなしにかかわらず、誰一人取り残さないためにどうすればよいのか、これからも考え続けたいと思います。
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学校現場において、特別支援学校と地域の公立校をつなぐ架け橋になる。どちらのことも知っているからこそ、それぞれのよさを生かしたつながり方を模索していきたい。

 

鹿野 麻希 小学校非常勤、放課後あそびば

学校内外で子どもたちと過ごす日々はおもしろいです。「すべての子どもが子どもたちの中で育つ世界を」のキーワードに惹かれたことが参加のきっかけ。各回の多様なゲストの方々の現場の様子、願いややさしさに触れて学ぶ機会を頂けたことに、深く感謝しています。
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多世代・多様な方々がよき出会いをし、共によい時間を過ごすことができるバスストップ。そこには子どもの居場所・遊び場が併設されており、お茶が飲めたり、日替わりで地域の方々が育てたり作ったりした季節の野菜や山菜、お弁当、特産品を購入できる。その購入費がバスストップ、子どもの居場所の資金の一部となり、循環する。バスストップには特別支援学校や小中学校の通学バス、ライドシェアの車が停まる。

 

上川 高史 名古屋市教育委員会新しい学校づくり推進課指導主事

すべての子どもが自分らしく幸せに学ぶことができるようにしたくて、FOXで学ばせていただきました。誰もが面白がり、学び続けたくなるような探究をつくりたいと思えるようになりました。
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今回の学びを生かしながら、デンマークのインクルーシブ教育について選抜教員と共に学び、名古屋市の教職員に還元していきたいと思います。

 

M.T 教育系企業

教育系企業でサービスの企画・開発の仕事をしています。「障がい」をどう捉えるかという問いが参加のきっかけでした。FOX LABを通して、障がいのある・なしのどこかで境界を引き世界を分断するのではなく、グラデーションで物事を捉えることの大切さ、多様な人との良い出会いによって自分の中の価値観をアップデートしていくことの大切さを半年間を通して学ばせてもらいました。
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自然の中で大人も子どもも関係なく、障がいのある・なしも関係なく、共にただ楽しい時間を過ごす時間を作りたい。Feel度 Walkなどの時間を共に過ごすことで、多様な視点からの発見を面白がり、世界に対してどんな捉え方、見方も認め合う空間をみんなで作りたい。

 

A.M. フリーの家庭教師、巡回相談心理士

フリーで学習に困難を抱えている児童生徒に学習指導をしたり、巡回相談心理士として公立小学校にも関わっています。今までは、比較的軽度の障がいの子どもたちとの関わりだったのですが、インクルーシブ教育を考えるにあたり、もっと広い視野や知見を持ちたいと考えLABに参加しました。
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学校現場を見ていてインクルーシブ教育を行うには多くの障壁を感じてしまいますが、子どもたちと一緒にインクルーシブを考える場を体育という授業の中で構想してみました。子どもたちが、お互いを尊重しつつ体験しながら、自分たちの身体や心についても学んで欲しいと思っています。

 

酒川 雅美 横浜市公立小学校

小学校で働いています。インクルーシブってどういうとらえ方をするものなのだろうと思って参加しました。学べば学ぶほどわからなくなっています。
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その人だけの部屋やスペース、本棚から広がる色々な人とつながる取り組み。

 

田所 卓 ウエルシア薬局株式会社 経営企画部長

ウエルシア薬局株式会社で新規事業開発を担当するにあたり、事業構想大学院大学に入学しました。そこで事業構想を深めていくなかで、教育に興味を持ちました。自ら学びたいことを学べる環境を誰でもが享受できる社会を作りたいと考えています。藤原さとさんの「協働する探究のデザイン」を読み、こちらの活動を知りました。教育は専門ではありませんが、教員の皆さんの思いと葛藤がよく分かりました。今後の自分の事業構想に活かしていきたいと考えています。
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知恵の交換によりつながる社会を作りたい。 世の中には、「学べない」人は昔よりは少なくなっているかもしれない。 「学べない」ことよりも、「学びたい」がない子どもたちが増えているのではないか。 「学び」は「教えたい人」と「学びたい人」がいて成立するが、「学びたい」がないのであれば、「教えたい」から始まる学びの場があってもよいのではないか。 そのような知恵の交換の場をつくる事業を考えたい。 障がいがある子どもであっても、自分を表現をしたいという気持ちはきっと持っていると思う。 そのような気持ちを、通常級に通う子どもたちにも届けたい。

 

N.U. 個人事業主

二児の母。長男に発達障がいの傾向があります。彼が大人になっていくその道や未来の社会に想いを馳せるようになる中でFox Labに参加しました。
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当事者の家族(親)は孤立しがちだなと感じています。子どもを真ん中に置いて関わる大人たちが対話する機会があったらいいのにとずっと思っています。一人の働く忙しい母としてどこからはじめていいのかまだまだ未知数な部分はありますが、「対話」が思わず起こってしまうようなプログラムの実践者や専門家の力も借りながら「集まる場づくり」に挑戦してみたいなと思っています。

 

M.K. 特別支援学校教員

地域の学校との交流学習をより充実させるために、自分ができることがないか、自分の考えを広げることはできないかと考えて参加しました。抱えていたモヤモヤが消えたわけではないですが、FOX LABで学ぶ中で、今自分ができそうなことを見つけることができました。
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「子どもたちと考える交流学習」に挑戦したい。これまで教員だけで考えてきた活動を、交流校の子どもたちと考えることで、より主体的に交流学習に取り組んでほしいと考えている。

 

土屋 圭子 公立小学校 教諭

年度の途中で特別支援学級の担任となり、子どもたちと関わる中で自分自身が何を目指していけばよいか考える機会として参加しました。さまざまな方のお話を伺ったり、一緒に活動にチャレンジしたりすることで、私が関わるということは、子どもたちとその周りにいる人が幸せに暮らすこと、また、居るべくして存在していると感じられるようにすることだと考えることができました。そして、それは今までの学級で考えてきたことの意味を広げることができたように感じます。いろいろな人やもの、できごとが居るべくして存在する世界を感じながら生きていきたいです。
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・子どもたちが自然に学ぶ姿を大切にできる学校づくりに関わる。 ・コロナ禍以降閉鎖されている地域の古い家の敷地を子どもたちや地域の人と一緒に手入れして、集うことができる場にする。 ・地域のキャンプ場でキャンプや海遊びをする・校地内のマテバシイの森を元気にする。校庭の環境再生をする・全校集会活動で校内Feel度walkをする。学年に関わらず一緒に過ごす存在として感じながら活動できる機会にする・地域の海、公園まで歩いて行きその時々にしてみたいことをする。

 

福岡 千咲 神奈川県立特別支援学校 教諭

インクルーシブな社会を絶対に実現したい!という思いで参加しました。FOX LABでは様々な立場の方からお話を伺い、見方が広がると共に、自分なりの考えを深めることができました。
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インクルーシブの現場を訪ねる旅をしたいです!

 

A.T.  特別支援学校・教員

脳性麻痺の兄がいることで障がいのある人に自然と関心をもつようになりました。兄や担任している子どもたちは、人として本質的なことを教えてくれると感じます。どんな人に対しても「ここにいていいんだよ」と伝えられるような人でありたいと思っています
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私は教員の仕事の中でも、子どもの発達や、情緒、他者・社会とつながる力を育む支援をする時にやりがいを感じます。いつか小学校でペダゴー(デンマークの園、学校、学童、施設などで、さまざまなニーズのある人が円滑な社会生活を送ることができるように、適切な支援を提供する専門職)の仕事ができることを構想しています。